パッシブデザインの注文住宅を建てるメリット・デメリットとは?

公開日:2022/04/15  最終更新日:2022/04/18


今は国をあげて住宅の温暖化対策にも力を入れているので、省エネの家を建てることが推奨されています。省エネに優れた家といってもいろいろありますが、パッシブデザインの家もそのひとつですので検討中の方もいると思います。ここではパッシブデザインの住宅を建てるメリット・デメリットとは何なのかをご紹介します。

パッシブデザインとは?

近ごろ注目を浴びているパッシブデザイン。そもそもパッシブデザインのパッシブとは、アクティブ「能動的」の反対の意味で「受け身」という意味です。アクティブは積極的に機器を使用してエネルギーを作り出すことを指します。

それに対してパッシブデザインとは、自然のエネルギーである太陽の光、風などを最大限に利用した家のデザイン、設計方法のことです。特徴のひとつは断熱性能が高いこと。外壁や屋根、窓などの断熱性を高くすることによって余分なエネルギーの使用を抑えられます。

次に夏の太陽の光をさえぎる日射遮蔽です。夏の日差しは高く、その光を家の中にそのまま取り入れてしまうと部屋の温度が高温になってしまいます。そこで夏の光をさえぎるためにブラインドやシェードなどを取り付けるという方法もありますが、限界があるでしょう。家自体の軒や庇を長くするほうがより効果的です。また、家の外に植栽をして窓からの光をさえぎるという方法もあります。

また、冬には太陽の光を有効利用する日射熱利用の暖房を取り入れるのがパッシブデザインの家です。冬の日差しは低い角度から奥に差し込むので南側の窓を大きくしたり、その光のエネルギーを無駄にしない断熱材を使用したりすることが望まれます。

それから温められた空気は上にたまりやすく、冷たい空気は下にたまりやすいので、その空気の循環がよくなるように設計。風の流れをうながすように吹き抜けの大きさや天窓の位置を工夫したり、シーリングファンを取りつけたりします。そうして外から入ってきた空気の流れがよくなり湿気や熱気を外に逃すのです。空気の循環がよくなり、温度差がなくなる構造になります。

また照明を使わずに昼間の光も有効活用。高窓や大きな窓、窓の位置を工夫することによって部屋の奥まで日光が届くような設計をすることがポイントです。窓が設置しづらい場合は白壁などの反射によって光を奥に届ける方法もあります。

パッシブデザインの注文住宅を建てるメリット

パッシブデザインのメリットを説明します。夏は太陽の光をさえぎって部屋の温度の上昇を抑えたり、冬には太陽の光を部屋の奥まで取り込んだりして、その熱を逃さない工夫をすることで、冷暖房費がかかりません。冷暖房費のコストを抑えると排出ガスも少なくなり、地球にやさしい家になります。

また、夏には外から入ってきた熱風を外へ逃す空気の流れを作れるのです。冷房も冷たい空気が下にたまりがちなのを空気が上昇するように設計し、部屋の中の温度差がなくなり涼しく過ごせます。

冬には窓から入った太陽光を奥まで取り入れてそのエネルギーを断熱効率の優れた家なので逃がしません。暖房の暖かい空気も循環させることによって、暖房機器にたよることなく快適な住宅になります。

部屋ごとの温度差がなくなるので、お風呂場と脱衣所で起こりがちなヒートショックも減らせるでしょう。冷暖房効率もよくなり、部屋の温度差がなくなると体にとっても負担がなく、一年中健康的に暮らせる家になります。

光の面でも、窓の配置や大きさに配慮することで、太陽光を十分にいかした明るい家になるでしょう。それによって照明器具をあまり使わずに無駄なエネルギーの消費を抑えられます。外観的には夏の光をさえぎるための軒や庇を伸ばし、植栽やグリーンカーテンを利用することによって効果が得られるのです。冬には光を入れるために窓も高窓や大きな窓で太陽光を利用できる家にするのが効果的。

自然を利用した家、自然素材をいかした家を作ることで、自然を身近に感じられる家になるでしょう。環境に優しい家を建てることは国も推奨しています。税金の優遇策や補助金が出る場合があることもメリットのひとつです。

パッシブデザインの注文住宅を建てるデメリット

それではデメリットは何でしょうか。パッシブデザインを建てるには断熱効率を高めるために、外壁の厚さを厚くするなど建築部材にコストがかかります。

また、自然エネルギーを利用するには、家を建てる土地はどこでもいいわけではありません。土地を厳選しなければならないからです。たとえば南側に高い建物が建っていると、太陽光を取り入れる家が建てづらくなります。

さらにパッシブデザインは自然エネルギーをいかす設計なので、デザイン上いろいろな制限があります。断熱性能を高める、光の入り具合、風の通り道などを計算したうえでデザインしないと効果が出ません。

これらを複雑に組み合わせて快適な家にデザインする必要があります。したがってパッシブデザインについて詳しい設計事務所、ハウスメーカーでないと、思いどおりの家はできません。

 

自然のエネルギーを最大限に引き出す設計のパッシブデザインの注文住宅。四季を通じて温度差のない部屋、冷暖房のあまりかからない家。体への負担もかからないストレスフルな家。そんな快適な家に住むためには、パッシブデザインに詳しいハウスメーカーに頼んで国の補助金などを上手に利用して注文住宅を建てたいですよね。

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