注文住宅が完成するまでどれくらいの期間が必要?実際の流れも解説!
土地を購入して注文住宅を建てたいと思い立っても「何から始めればいいの?」「完成までどれくらいの期間が必要?」など、家を建てるまでの段取りや流れについてお困りではないですか?ここでは、一般的な注文住宅の購入から入居するまでの流れを解説していきます。これから注文住宅を建てようと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
業者選び・土地探し
注文住宅を建てるには、まず土地探しから始めなければいけません。そこで、土地探しの際のポイントや失敗しない施行会社の選び方を紹介していきます。
■住みたい土地を探してみよう
建物のイメージ、おおよその予算が決まったら、住みたいエリアから土地探しを始めます。自分のイメージしている土地の広さや予算、具体的なエリアなどの希望を住みたい地域の不動産会社に相談して、探してもらうのが一般的です。しかし、土地は一つとして同じ条件のものが存在しないため、理想通りの土地と巡り合うことは困難です。そのため、土地の条件が多少悪い場合でも、選択肢を広げ、希望に近い土地を探してみることも必要です。ここで、実際に土地探しをする際に失敗しないためのポイントや注意点をいくつか紹介しておきます。
・「建築条件付き」という土地は、土地の売主が指定する建築会社と一定期間内に建築工事請負契約を結ぶことが条件となるので注意
・古い建物をそのまま売り出した「古家付き土地」は古家を解体する際に、解体費用が別途必要なので考慮が必要
・不動産会社に足を運ぶ場合、インターネットで売り出されている土地情報もチェックしておく
・希望条件に優先順位をつけ、譲れない条件以外は妥協する
・土地にかかわる制約を確認する(立てられる家の高さの上限を決めた「高さ制限」や「日影規制」「道路斜線」「北側斜線」など)
■施行会社を探してみよう
住みたい地域や建物のイメージ、おおよその予算が決まったら、土地探しと並行して施行会社を探してみましょう。自分が建てたい家の具体的なイメージを先に伝えておくと、家づくりがスムーズに進みます。家づくりを頼むことができる施行会社は主にハウスメーカー、設計事務所、工務店の3つがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
・ハウスメーカー:規模化された高品質な注文住宅を全国規模で展開しており安心感がある
・設計事務所:間取りからインテリアデザイン、設備などの細かな要望まで、丁寧に対応
・工務店:地域密着型で住宅の設計自由度が高い
3つの業者の特徴を踏まえ、自分がイメージする家を建ててくれるのはどこの施行会社なのかをしっかりと検討してから探してみるとよいでしょう。
住宅ローンの契約~着工
ここでは土地を購入し、注文住宅で家を建てた際の住宅ローンの契約から竣工について解説していきます。
■住宅ローンについて
土地と建物プランが決まれば、借り入れに必要な具体的な金額がわかると思いますが、「建売住宅」を購入する場合と、「注文住宅」で家を建てる場合では資金繰りが異なります。住宅ローンは一般的に家が竣工し、引き渡された時に正式に融資されます。注文住宅の場合、土地の支払いが先になり、土地と建物同時にローンを組む手続きができないケースや、建築費の分割払いと重なり、支払い時にお金を用意できないケースが発生する可能性があります。
そこで、竣工するまでの支払いに利用できるのが「つなぎ融資」です。「つなぎ融資」は着工時や中間金などで一時的に借り入れるローンのことです。「つなぎ融資」を利用したい場合は、取り扱いがある金融機関かどうか事前に確認しておきましょう。また、「つなぎ融資」にも借り入れ時の諸費用や利息がかかるので注意してください。次に住宅ローンの金利タイプについて説明します。
■固定金利型
フラット35を代表するローンの金利が借り入時から返済終了時まで変わらないタイプのものです。返済額が一定のため、生涯の返済計画が立てやすいというメリットがあります。しかし、金利が変動しないため将来的に金利が低下してもその恩恵を受けることができません。固定型には、一定期間金利が固定され、期間終了後に固定型か変動型を選択できる「固定期間選択型」というタイプもあります。
■変動金利型
定期的に金利の見直しを図り、ローンの金利が金融情勢によって変動するタイプのものです。半年ごとに金利の見直しが行われ、5年ごとに返済額が変わるのが特徴です。金利が上昇した場合でも、返済額の増加は直前の返済額の1.25倍までとなります。固定金利型と比べると金利の設定が低いというメリットがありますが、金利が大きく上昇すると返済額が増えてしまいます。どのタイプも一長一短なため、損得や金利の低さに惑わされず、自分のライフプランに合ったタイプを選ぶことが大切です。
■工事開始から竣工まで
請負契約が済み、建築確認済証の交付も受け、あとは工事開始から完成まで待つのみとなりました。しかし、その間にも工事前の安全を祈願した地鎮祭や上棟式、長い付き合いとなる近隣住民の方への挨拶など、やるべきことはたくさんあります。また、工事中は時々現場に行き、進行状況を確認することもおすすめです。マイホームが完成するまでの作業工程が見学できるほか、職人さんとコミュニケーションをとりながら進めることで理想の家づくり実現につながります。
家引き渡し~入居
マイホームが完成し、いよいよ引き渡しが始まりますが、その前にいくつかの検査を行います。
■竣工検査
工事が完了し、家が完成した後は施行会社の担当者や工事管理者と一緒に、「竣工検査」という最終チェックを行います。壁や床に汚れはないか、クロスが剥がれてないかなど、しっかりと確認しましょう。不具合があった場合は会社に相談し、修理が必要な場合はいつまでにするのか明確にするため、きちんと書面にして確認しておくとよいでしょう。
■完了検査
竣工検査とは別に、建築確認申請を行った特定行政庁または第三者機関による「完了検査」で申請通り家が建てられているかの確認が行われ、問題がなければほぼすべての手続きは完了です。いよいよ新居引き渡しが行われ、家の鍵や保証書などを受け取り、マイホームでの新たな生活が始まります。
この記事では一般的な注文住宅の入居までの流れを解説しました。今回解説した手順や段取り、注意点を踏まえておくことで、スムーズに注文住宅完成まで進めるかと思います。注文住宅が完成するまでおよそ12~15か月はかかるので、施行会社と相談しながら、こだわりたい点や、効率よく無駄を省きたいところをその都度確認し、余裕を持って進めるとよいでしょう。これから注文住宅を建てようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
